医薬品臨床試験の受託及び試験実施に関するお知らせ

当社は、医薬品開発における臨床試験サービスの営業を推進してまいりましたが、このほど複数の試験を受託し、試験を開始いたしましたので、お知らせ致します。

1. 当社の医薬品臨床試験について
 医薬品の販売中止に関わる主要な原因の一つは、薬物性のQT 間隔※1 延長とそれに関連する不整脈の発生であると言われており、近年医薬品の開発段階において心臓安全性を十分に検討することの必要性と重要性が唱えられるようになりました。ICH(日米EU 医薬品規制調和国際会議)は2005 年に関連する臨床評価ガイドラインに合意し、欧米では同年規制化されております。日本では2009 年に厚生労働省により通知され、「2010 年11 月1 日以後に申請される医薬品に添付される資料は、本ガイドラインに基づいたものであること。」として今後日本で申請される医薬品についても本ガイドラインに従って実施する「QT/QTc 評価試験※2」の成績を添付することが必要となりました。

 当社は、2006 年より米国食品医薬品局(FDA)のQT 評価専門班と折衝を続けるとともに、市販薬を用いた自主的な臨床研究としてQT/QTc 評価試験を実施し、米国FDA への報告を始め、その試験成績を日本国内外の関連学会等で発表してまいりました。本年1 月18 日には米国Cardiocore 社※3 と業務提携契約を締結するとともに、国内の臨床試験実施医療機関との協力体制を構築し、試験実施への準備を着実に進めてまいりました。その結果、本年10 月から11 月にかけて臨床第 I 相試験に組み込んで実施する探索QT/QTc 試験を3 社より受託し、このほど最初の試験を開始いたしました。他の受託試験も順次試験を開始する予定です。

 当社の受託の背景として、ガイドラインに従って申請時までに実施するQT/QTc 評価試験の予測性を高めるため、当社が提唱する早期臨床開発の段階での探索的かつ詳細な心電図解析の有効性・必要性を認める医薬品開発企業が増えてきたことが推測されます。

 なお現在、複数の大規模QT/QTc 評価試験の引合も含めて10 試験以上の具体的な案件の交渉が進行中です。

2. 今後の見通し
 今回の受託が当期及び来期以降の当社の業績に与える影響については現在算定中であり、今後判明した段階で発表いたします。

以 上


用語解説
※1 QT 間隔:心電図における心室筋の興奮開始(Q 波の始まり)から再分極の終了(T 波の終わり)までの時間。代表的な「TdP(致死性不整脈)」の危険因子の指標

※2 QT/QTc 評価試験:臨床開発の段階で、医薬品の心循環器系への副作用を健康なヒトあるいは患者により評価する試験

※3 Cardiocore 社:世界初の心電図中央解析ラボとして1992 年に設立

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