トップメッセージ

代表 中川賢司

イナリサーチは創業45年目を迎えました。
 初代社長の中川博司が1974年に小さなプレハブラボの施設で1名の社員と始めた会社が、現在は、研究棟8棟の施設を有する上場企業(ジャスダック)に成長しました。

 この44年あまりの間、当社は医薬品の安全性試験を主な業務として、医療の発展に関わってきました。この間、日本人の平均寿命は10歳以上も延びていますが、当社も多少なりそれに寄与してきたものと自負しています。

 近年、医薬品の開発は、加速度的に進化しています。かつての死の病も医薬品の発展と共に助かる病気に変わってきています。
 革新的な医薬品が次々と登場し、対象疾患のトレンドも時代と共に変化します。
 その様な社会環境にあって、私たちがやるべき事は尽きません。

 例えば、国を挙げて取り組む研究課題に、再生医療や遺伝子治療などがあります。
 これからはバイオの技術が医療の未解決領域を突破していく事になるでしょう。まさに当社職員が活躍する時代が来ていると言えます。

 例えば、当社は信州大学医学部との共同でiPS細胞による心臓病治療の研究に携わりました。
 これについては前臨床研究で一定の成果が認められ、イギリスのネイチャー誌に結果が掲載されました。将来、多くの心臓病に苦しむ患者さんを救う医療技術に発展する事が期待されます。

 また、遺伝子治療の領域では、CAR-T治療と呼ばれる、患者さん本人の免疫細胞を強化し、白血病などのがん治療を行う画期的な医療技術が近年注目されています。
 当社では、国の支援のもと、信州大学との共同研究でこの医療技術を発展させるために不可欠な安全性評価方法の研究をしています。2019年度には当社内に信州大学の「遺伝子・細胞治療研究開発センター」を設置いたしました。

 こうした革新的技術の開発を含め、医薬品開発は先進国のみならず新興国にも広がりつつあり、私たちの舞台は世界に広がり始めています。様々なチャンスや出会い、成功や貢献の喜び、この仕事ならではの刺激にあふれていることでしょう。

 ところで、パナソニックの創始者である松下幸之助さんの名言に「企業は社会の公器である」という言葉があります。社会の為に仕事をし、税金を納め、雇用を創出し、と企業が社会の公器である要素はいくつもあるのですが、その中に、社会人を育てる、という要素がある事を私自身も会社から教えられ、現在の経営でも意識しています。

 社会に出て年を取り、退職するまでの約40年間、会社は人生の半分を過ごす場所となります。その間には、様々な人と出会い、影響を受け、与え、学び、喜び、悩み、まさに人としての成長があります。イナリサーチが皆さんの人生の成長の場となるよう、また仕事を通じて社会貢献を実感できるよう今後も取り組んでいきたいと思っています。

 当社は風通しの良い状態を保つ為に取り組んできた事がいくつかあります。
 中でもコミュニケーションを大切にしています。それがスムーズに行われるよう、フラットでシンプルな組織作りをし、意見が言いやすい環境や制度を作り、各自の自立と自主性を重んじています。

 また、学会やセミナーなどへの参加や、著名研究者の社内講演会など、様々な学びや識者とのコミュニケーションの機会があり、職員の人間関係や見識を広げる活動もしています。様々な関連資格の取得に対する支援もしています。製薬企業出身者も多く、頼れる先輩方がいます。
 仕事内容も多域に渡りますので、きっと自分が得意なこと、人より秀でた何かを見つける事ができるでしょう。
 ここに貴方が活躍できる場があります。
 私たちと明日の医療を実現しませんか。

株式会社イナリサーチ
代表取締役社長
中川賢司